にしむら皮フ科クリニック院長と看護師長が不定期でお送りします。

アーカイブ 『 紫外線療法、NB-UVB 』

 2024.10.02(水)

結節性痒疹のデュピルマブ治療

本日は、結節性痒疹(けっせつせいようしん)に対する
 
デュピルマブ治療の解説動画の撮影を行いました。
 
下写真は、私の撮影が終わって、
 
師長がコメディカルの役割を解説しているところです
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この治療の導入を考えている医療機関向けの
 
ハウツー動画です
 
結節性痒疹とは、
 
四肢を中心に虫刺されのような
 
コリコリとした皮疹が出現し、
 
次第に全身に広がっていく病気です。
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虫刺されが何ヶ月も治らず増えているのであれば
 
この病気の可能性があります
 
原因は、アトピー性皮膚炎から
 
糖尿病や腎臓病など多岐にわたります
 
妊娠中に出現することもあります。
 
ステロイド外用剤は一般的に効果が乏しく、
 
治療は困難を極めることが多いです
 
ある2種類の抗アレルギー剤に
 
デルゴシチニブ軟膏を併用する方法が比較的よく効きます。
 
これが、当院の第一選択治療です。
 
これでダメなら、紫外線療法を追加していきます。
 
特に、ナローバンドUVBとエキシマ療法(ライト&レーザー)
 
併用照射が効果的です。

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しかし、ここまで行っても治る患者さんは6割程度なんです
 
本当に難治です
 
しかし漸く最近、効果的な薬剤が出てきました。
 
それが、生物学的製剤デュピルマブです。
 
しかも安全性が非常に高い
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当院は、デュピルマブの治療経験数が300例に達し、
 
北陸一の症例数を誇っています。
 
よって、そのノウハウを動画で公開する運びになったのが
 
今回の撮影です。
 
今やこの薬剤で、
 
ほとんどの結節性痒疹は治るようになりました。
 
しかし、
 
いまだにこの治療が十分に普及しているとは言えません
 
この動画が、多くの医療機関で使用され、
 
この治療の普及に役立つことを望みます。
 
(院長)

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  2024/10/02   cmsadmin