にしむら皮フ科クリニック院長と看護師長が不定期でお送りします。

アーカイブ 『 2024/10 』

 2024.10.30(水)

講演のラストスパート

本日は、北海道で
 
アトピー性皮膚炎治療(以下アトピー治療)
 
講演をしました。
 
といっても北海道に行ったわけではなく、
 
福井からのWEB配信です。
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最近の地方講演は、現地に行かずに
 
福井からのWEB配信がほとんです
 
講演では、最新のアトピー治療のお話をしました
 
さらに今週末も、ホテルオークラ京都で
 
アトピー治療のWEB講演があります。
  
これから年末まで6つの講演が控えており、
 
休日はほとんど潰れますね
 
でも、ラストスパート頑張ります
 
(院長)

〠918-8105 福井県福井市木田3丁目2605  にしむら皮フ科クリニックのホームページ

  2024/10/30   cmsadmin
(タグ)院長日記

 2024.10.22(火)

アトピー性皮膚炎治療の飛躍的進歩

アトピー性皮膚炎(以下アトピー)の治療は、
 
近年飛躍的に進歩し、
 
ここ数年、新薬が続々と発売されています(下図)
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特にデュピルマブなどの生物学的製剤の出現によって、
 
難治性のものも含めて、
 
アトピーは治せる時代になってきました。
 
しかし、これらの治療薬は、
 
まだまだ十分に普及しているとは言えません
 
例えば、
 
バリシチニブやウパダシチニブなどのJAK阻害剤は、
 
承認施設での使用が推奨されていますが、
 
福井県のクリニックで承認されているのは
 
当院1件だけです
 
デュピルマブなどの生物学的製剤も
 
福井県の多くのクリニックが使用経験すらありません。
  
全国的にも大なり小なり同じような傾向があります。
 
多くの患者さんが、新薬の恩恵に与るどころか、
 
その存在すら知らされていない可能性があります
 
よって、これらの治療の素晴らしさと導入のノウハウを
 
伝えるべく、各地で講演を行なっています。
 
ということで、
 
来週も北海道でアトピー治療の講演をします。
 
といってもWEB配信ですけどね
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(院長)

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 2024.10.08(火)

乳児血管腫(いちご状血管腫)の治療

乳児血管腫(いちご状血管腫)とは、乳児期に出現する
 
苺のような外観をした赤アザです。
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放置しても、8割は7〜8歳位までに自然消褪します。
 
しかし、2割弱は何らかの痕を残します
 
残った痕は治せないことが多いんです
 
よって当院では、
 
基本的に放置せず治療を行います。
 
治療は、内服とレーザー治療(下写真)になります。
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当院のレーザー治療では、
 
ほとんどのケースが5回程度の照射で治療を終えます。
 
月1回の照射で半年以内に終わります。
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こんなに簡単に治ると知らない医師が多いので、
 
結構放置されており、
 
巨大になったり、
 
痕が残ってから来院される方が少なくありません
 
大きなものや、皮下に広がっているものは、
 
内服(プロプラノロール)の併用が必要であり、
 
時間がかかります。
 
内服は、それなりの副作用がありますで、
 
入院での導入が必要です。
 
小さいうちに治療すれば、
 
レーザー単独で、より短期間に治ります
 
よって、
 
放置せず早期に治療を行うことをお勧めします。
 
(院長)

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  2024/10/08   cmsadmin

 2024.10.02(水)

結節性痒疹のデュピルマブ治療

本日は、結節性痒疹(けっせつせいようしん)に対する
 
デュピルマブ治療の解説動画の撮影を行いました。
 
下写真は、私の撮影が終わって、
 
師長がコメディカルの役割を解説しているところです
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この治療の導入を考えている医療機関向けの
 
ハウツー動画です
 
結節性痒疹とは、
 
四肢を中心に虫刺されのような
 
コリコリとした皮疹が出現し、
 
次第に全身に広がっていく病気です。
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虫刺されが何ヶ月も治らず増えているのであれば
 
この病気の可能性があります
 
原因は、アトピー性皮膚炎から
 
糖尿病や腎臓病など多岐にわたります
 
妊娠中に出現することもあります。
 
ステロイド外用剤は一般的に効果が乏しく、
 
治療は困難を極めることが多いです
 
ある2種類の抗アレルギー剤に
 
デルゴシチニブ軟膏を併用する方法が比較的よく効きます。
 
これが、当院の第一選択治療です。
 
これでダメなら、紫外線療法を追加していきます。
 
特に、ナローバンドUVBとエキシマ療法(ライト&レーザー)
 
併用照射が効果的です。

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しかし、ここまで行っても治る患者さんは6割程度なんです
 
本当に難治です
 
しかし漸く最近、効果的な薬剤が出てきました。
 
それが、生物学的製剤デュピルマブです。
 
しかも安全性が非常に高い
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当院は、デュピルマブの治療経験数が300例に達し、
 
北陸一の症例数を誇っています。
 
よって、そのノウハウを動画で公開する運びになったのが
 
今回の撮影です。
 
今やこの薬剤で、
 
ほとんどの結節性痒疹は治るようになりました。
 
しかし、
 
いまだにこの治療が十分に普及しているとは言えません
 
この動画が、多くの医療機関で使用され、
 
この治療の普及に役立つことを望みます。
 
(院長)

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  2024/10/02   cmsadmin