本日は、アトピー性皮膚炎(以下アトピー)の
計画的治療についてです。
まず、初診の患者さんが来られたら、
血液検査(IgE, TARCなど)、臨床所見(EASIなど)
などで重症度を数値化します。
この数値を正常にするのが目標⬜︎です。
上写真の患者さんは最重症です![]()
彼の皮膚の中では、下図のように炎症細胞が浸潤して
各種サイトカインを放出し、
炎が激しく燃え盛っているような状態です。
数値化は、この炎の勢いを目に見える形にしたものと言えます。
この重症度の数値に従って
外用レベル、外用量を決定して
治療目標に向かって治療をスタートします![]()
炎症細胞を皮膚から追い出し、炎症の炎が鎮火されるまで
毎日、ほぼ全身に外用をします。
なぜ全身に塗るかというと、
アトピーの皮膚は、一見正常に見えても
必ず炎症細胞が浸潤しているからです(下図)。
ここを残しておくと
アトピーはすぐ再発して良くなりません![]()
最初の1〜2週間で皮疹を
ほぼ寛解(皮疹ゼロ)にできるかどうかが、
この治療の成否のカギです。
ですので、最初の1〜2週間は毎日塗ります。
その後は、臨床症状(EASIなど)や血液検査(TARCなど)
の改善に従って、計画的に
外用頻度やレベルを落としていきます。
2〜3週間に1度の外用頻度で、皮疹ゼロまで行ければ
小児であれば治療終了です![]()
![]()
大人はまだ続きますが・・![]()
ところで、この患者さんは、
すごく良くなりましたが、
結局皮疹ゼロにはできませんでした(下写真)![]()
このように、重症の患者さんでは、
治療を完璧に行なっても、
寛解(皮疹ゼロ)にできない方が、
小児で1割、大人で3割ほどおられます。
よって当患者さんは、完全寛解へ導くために、
生物学的製剤 デュピクセントを開始しました(下写真)
これにより、皮疹ゼロ、
血液データも大幅に改善しました![]()
さらに、各種スコアおよび血液データが
正常になる状態まで行います。
これを深い寛解状態といいます。
そこまで達成されれば、
大人でもそう簡単には再発しません![]()
デュピクセントのすごいところは、
使用した方の9割以上が
この深い寛解状態を得られるところです。
どうです?
アトピー治療って計画的&定量的でしょう![]()
適当に痒いところに、適当な頻度で、
適当な量を塗っていませんか?![]()
アトピーが改善しない方は、
計画的に治療しましょう。
(院長)
*上記の治療は、定期的な通院が必須です。よって、小児はほぼ全員計画的に行っていますが、大人は全員に行なっているわけではありません。






